【NY便り】では、フランチャイズ業界から少し離れたアメリカやニューヨークの今を切り取る話題をお届けします。
日本では「無書店自治体」という言葉が生まれるほど、ネット書店や電子書籍の煽りを受け、書店の無い自治体が増えていると話題になっています。
アメリカでも書店は減少傾向にありました。しかし2022年頃から特に独立系を中心に書店の数が増えつつあります。
2023年の業界売上は低迷しましたが、American Booksellers Association(ABA・アメリカ書店協会)の会員数は回復傾向で、会員数は2023年現在2,433店と前年より200店以上、2016年からはほぼ2倍です。ABAによると、2025年までに約190店がさらに開店する予定だといいます。大手書店チェーンのBarns& Noble(バーンズ&ノーブル)も2024年に10年近ぶりに新しい拠点をオープンし、年内中に50ケ所以上の新規オープンを予定しています。
そんなアメリカの書店事情ですが、マンハッタンには以前から独立系の書店が沢山あり、それぞれが独自のコンセプトを持っています。
今回はその中でも食にまつわる書籍を専門に扱うアッパーイーストサイドの小さな書店を紹介します。
ショーウィンドウは季節ごとに装いを変え、お店を訪れたときには夏の時期に合わせてアイスクリームがテーマの書籍がディスプレイされていました。
店内には、食べ物をテーマにしたフィクションもあれば、レシピ本、写真集、食文化の歴史本など様々です。
流行りのヴィーガンフード関連や、和食関連の本もあります。
お店の方に話を聞くと、「当店の売上を支えているコアなお客さんはプロのシェフです。アーティストがアイディアを求めて美術館に行くように、シェフの人たちがアイディアを求めて当店に来ます。例えば、ニュージーランドの先住民族の食文化を紹介するこんな本とかね」と言って見せてくれたのは、昆虫食などが掲載された写真集のような本でした。
この書店の他にも、ミステリー作品を集めた書店、会話を楽しむ書店など、店の独自性を楽しめる書店がマンハッタンには数々あります。
訪れた際には是非店員さんとの会話も楽しんでみてください。仕事や趣味のアイディアが湧くかも知れません。
Kitchen Arts & Letters, books on food and drink
1435 Lexington Ave, New York, NY 10128
日曜定休
https://kitchenartsandletters.com/
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