裁判史上初めてと思われる裁決が下された。政府が出したコロナウイルスの蔓延防止に関する規制を不可抗力とみなし、賃貸料の無払いならびに他のリース契約上の義務を免除する裁定が為されたのである。裁判はイリノイ州北部地区の米国破産裁判所で行われた。
加盟店側のMarks & Klein弁護事務所は「今回の裁判の肝は、裁判所がコロナパンデミックを慎重に検討した結果、ランドロードや他の債権者が主張する支払い請求を退ける根拠があると判断したことにあります。同様の状況を抱え不安な事業主にとって今後の指針となる裁定でしょう。」と述べている。
「レストラン経営者にとって、不可抗力の適用は最強の弁護ツールになります。今後賃貸契約を結ぶにあたり、コロナウイルスの長期化を考慮すれば、本件で採用された文言を加える動きが増えるでしょう。」と別の法律事務所であるNelson Mullins Riley & Scarboroughの弁護士は語っている。
注:フランチャイズタイムズジャパンが見知っているケースでも、リース契約後(契約は3月2日)6ヶ月以内に店をオープンせよ、できない場合は契約違反であり、家賃を払えと強硬に家主側がテナント(加盟店)に主張している。類似するケースは全米に多く存在するものと予想され、フランチャイズ本部や加盟店にとって朗報となろう。