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フランチャイズタイムズTOP 400 - 大型フランチャイズを独自ランキング-

Franchise Times Top 400 Ranks the Biggest Brands in Franchising

October 3, 2024

注目すべき増益
大手フランチャイズが激動の経済を切り抜ける

2023年のインフレ率は6.4%ではじまり歯がゆいほどのスローペースで低下し、3.4%で終了。また、米国連邦準備制度理事会は金利を2007年以来の最高水準に引き上げました。それでも広範囲にわたる増収は12カ月間のスパンで発生し、フランチャイズ業界の大手ブランドにとって昨年は成功だったといえます。

TOP 400社にランキングしている200社の総売上高は7071億ドルで、前年の6669億ドルより増加しています。カテゴリー別にみると、ほぼすべてのブランドで売上高が増加し、不動産部門と人材派遣などのビジネスサービス部門の2カテゴリーのみが減少しました。来年の業績に向けて良い兆候なのは、インフレ率が2024年もスローペースであるものの着実に低下し続け、7月には2.9%を下回り、2021年3月以来の低水準となったことです。

レストランカテゴリーの牽引者たち

2023年レストラン部門の合計では4572億ドルの売上をマークし、2022年の4220億ドルから8.3%増加しました。2023年の外食インフレ率が8.2%で始まり年末までに5.2%に低下したものの高止まりであったにも関わらず、レストラン部門の成長は今回もTOP 400ランキングの上位に反映されており、上位10ブランドのうち7つがレストランであり、すべて昨年のランキングを維持しています。

2023年に全店売上高が最も伸びたマクドナルドは、113億ドル増の1295億ドルという総売上高でTOP 400ランキング1位を維持し、売上高は2022年から8.3%増の1995億ドルでした。ファーストフードバーガー部門の売上高の大部分はマクドナルド、TOP 400ランキング4位のバーガーキング、11位のウェンディーズのビッグ3によるもので、合計1700億ドルを越えます。パーセンテージで見ると、バーガー部門で最も伸びたのはウィスコンシン州発の中西部を中心に展開する35位のCulver’s(カルバーズ)で、売上高が16%増加して30億ドルを超えました。

バーガーとともに強力なチキン

バーガーとともに、強力なセグメントはチキンであり、売上高は679億ドルから760億ドルに増加しました。3位のKFCは売上高338億ドルとこのカテゴリーを牽引しており、6位のChick-fil-A(チックフィレ)が推定223億ドルで続きました。KFCはTOP 400の中で最も多く店舗を追加し、純増2,140店舗で29,900店舗に達しました。フランチャイズタイムズジャパンでも紹介した165位のデーブズ・ホットチキンは、この部門全体におけるもうひとつの成功例で、売上高は40.1%増の4億600万ドルとなり、さらに印象的なのは、ブランドの店舗数の増加で、78店舗を追加して全体で180店舗となりました。

店外・店内飲食ピザも好調

店外・店内飲食のピザも好調な結果を残し、売上高の伸び率でいうと店内飲食の方が躍進し、8.7%増の30億ドル近くに達しました。一方、デリバリー重視のブランドは3.8%増の397億ドルに達しました。このカテゴリーの主要プレイヤーである8位のドミノと13位のピザハットは、どちらも2022年からの全店売上高の減少を好転させました。ドミノは売上高を4.2%増加させて183億ドルに達し、ピザハットは売上高を3.6%増加させて133億ドルに達しました。両ブランドとも店舗数を増やし、ドミノは純新規店舗を711店舗、ピザハットはさらに832店舗増やしました。

厳しい部門もありました

一方、2023年に厳しい年を迎えたカテゴリーは不動産です。不動産部門にとって厳しい要因はいくつかありました。それは高い金利と高い住宅価格です。しかし、フランチャイズ不動産業界のリーダーは、経済的な問題だけが低迷の理由ではないと指摘しており、2022年の異常事態の余波のあおりを受けていると指摘します。

2021年の住宅取引件数は630万件に達し、530万~550万件の平均を大きく上回り、2023年は400万件を下回りました。92位のRealtyOne Group(リアルティー・ワン・グループ)CEOクバ・ジュージェニュー氏は、2024年には“急回復”を遂げるため、数字は安定すると予想していると述べています。

2023年に苦戦したもうひとつのカテゴリはビジネスサービスで、売上げは2022年の80億ドル強から78億ドルに減少しました。この減少は、同部門最大のサブカテゴリ―である雇用とスタッフィング部門によるものです。

ビジネスサービス部門では、一方で、コワーキング部門がプラスでした。United Franchise Group(ユナイテッド・フランチャイズ・グループ)の傘下にある2ブランド、Office Evolution(オフィス・エボリューション)とVenture, X(ベンチャーX)は、2023年に合計8,300万ドルの売上高を記録し、前年の6,500万ドルから27.7%増加しました

教育とフィットネスがパーソナルサービス部門の上昇に貢献

フィットネス、ヘアケア(ヘアーサロン、美容室)、教育、スイミングスクール、不用品回収、ペットケア、ウェルネスフランチャイズといった幅広いカテゴリーを擁するパーソナルサービス部門は2023年に再び大きな成長を遂げ、総売上高は277億ドルで、11.9%増加しました。

ランキング入りした子供向け教育・学習フランチャイズの15ブランドは、幼児教育コンセプトや家庭教師ブランドから音楽教育サービスまで多岐にわたり、全体で14.5%増加し、昨年の売上高は52億5000万ドルでした。

この部門の牽引役となったフィットネスフランチャイズでランク入りした14ブランドの合計売上高は16.7%増の98億ドルでした。総店舗数は6.1%増加し、12,858店舗となりました。TOP 400のうちフィットネス部門最大のブランドである25位のPlanet Fitnessは、システム全体の売上高が15.4%増加して45億ドルとなり、低価格ジムの需要が依然として強いことを示しました。同社の店舗数は120の海外店舗を含めて2,575店舗に拡大しました。同部門で売上高が大きく伸びたのは、248位のBurn Boot Campで25.3%増、79位のCrunch Fitnessで23.3%増でした。

小売業もレストラン部門に次ぐ好調

レストランに次いで高収益の部門は小売業で、売上高は1,463億ドルから1,519億ドルへと3.9%増加しました。この伸びを牽引したのは2位の7-イレブンで、システム全体の売上高は979億ドル、5位のAce Hardware(エース・ハードウェア)が233億ドル、9位のサークルKが 177億ドルで続きました。店舗数の増加率も小売業が2番目に高く、88位のワイヤレスゾーンは447店舗から720店舗に61.1%増加しました。

小売業部門で最も高い売上増加率を記録したのは、101位のNothing Bundt Cakes(ナッシング・バント・ケーキ)で、総売上高は7億4100万ドルで、20%増加しました。同ブランドは、店舗数も477店から559店へと17.2%増加し、かなり大きな成長を遂げました。

TOP 400ブランドの上位200ブランド全体の店舗数の増加率はやや控えめで、米国では1.1%、グローバルでは3.8%でした。今回のランキングにランクインした全ブランドの全世界店舗数は、合計で594,319店舗でした。

<TOP400選出方法>

フランチャイズタイムズTOP400 は、前年度のフランチャイズタイムズブランドの業績に基づき、米国外も含めた世界全体の全店売上高を比較し、米国最大級のフランチャイズシステムをフランチャイズタイムズ誌が独自に毎年ランキングしているものです。1999年に開始されたデータベースを基に、調査プロセスは5カ月にわたり、最新のフランチャイズ開示文書や証券取引委員会への提出書類など、企業からの自主的なレポートと公開データを組み合わせて調査​​しています。

*この記事の全文オリジナルは、Franchise Times(英語版)
Franchise Times Top 400 Ranks the Biggest Brands in Franchising をご覧ください。

*この記事に関するお問い合わせは info@franchisetimes.com へお問い合わせください。(英語のみ)

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