米国フランチャイズタイムズが選出する「2020年:最もスマートな成長ブランド」です。今回は抜粋してトップ10をご紹介します。売上額や店舗数の規模ではなく、2018年~2019年にかけての成長度の素晴らしさと業績の良さで判定しています。多様な業種と業態にも注目ください。
1位 Circle K コンビニストア
サークルKは前年度5位からの躍進です。カナダ発のコンビニ&給油所のオペレーション。売上は前年比48.8%増の152億ドル、店舗数増40.5 %アップの11,312ユニットです。
2位 Tommy’s Express 洗車チェーン
今年から初登場で店舗数70、総売上額4千万ドルの現状ですが、2016年フランチャイズ化した後の成長に著しいものがあります。初期投資こそ$5〜 $7ミリオンかかりますが、年商$2.3ミリオンのうち利益マージンが40〜50%、5名シフトで人件費が安く済み、1日3000車洗えるキャパを誇ります。
3位 Scooter’s Coffee ドライブスルー・コーヒーショップ
前年29位からの大躍進です。2022年中に600~650店舗オープンを予定しています。既存キャパだけで1000店舗をサポート可能とトッド・グレー部CEOは豪語しています。
4位 Asurion Tech Repair & Solutions 自動車関連機器の修理店
uBreakiFix というユニークなブランド名で技術関連修理業をスタート、2019年年にテクノロジー系修理をフランチャイズ化し成功しました。2018年~2019年にかけて売上を100%アップさせ総額$325ミリオンを達成、店舗数は28増で現在600ユニットです。
5位 Teriyaki Madness アジア系フードのファーストカジュアルレストラン
テリヤキマッドネスは前回の60位からロケット成長を遂げました。フランチャイズ開始当初は7店舗だったのですが、2020年現在で90店舗に成長、過去3年間で104%の成長です。ただし、加盟店募集にあたり永住権やビザ取得目的の外国人投資家を多数募集して急速成長を継続してきた事実も見逃せません。
6位 Clean Juice ジュース&スムージーチェーン
日本には馴染みのないブランド名「クリーンジュース」ですが、2020年には104店舗で年商$41ミリオンの高成長を遂げ6位入りしています。2021年にはさらに30店舗を増やしています。
7位 Chicken Salad Chick チキンサラダを主役にするレストランチェーン
ご多聞に漏れずチキンサラダチックも2020年3月コロナ真っ盛りの頃に大打撃を受けました。しかし、プライベートエクイティのブレントウッドアソシエーツによる買収で資金を確保した後、規制のゆるいサウスイースト地域で業績を盛り返すことに成功、加盟店オーナーの踏ん張りも大きかったとスコット・デビニーCEOは述べています。2020年度末で176店舗、1年間で新規37店舗をオープンしました。2021年には店舗平均年間売上$1.3ミリオンを達成、2020年度$1.1ミリオンから20万ドルの売上アップです。
8位 The Joint Chiropractic カイロプラクティック
ジョイントカイロプラクティックは整体クリニックチェーンです。黒字運営に達するまでの期間を大幅に短縮だきたことが大きな成功要因だったとピーター・ホルトCEOはインタビューに答えています。前年度17位から8位へと成長しました。さらに成功のビジネスモデルとして挙げられるポイントは、事業能力に優れた起業家が加盟店オーナーになり、専門医を雇用するパターンであり、それが加盟店全体の75%を占めているそうです。
9位 Mosquito Joe 害虫&蚊駆除サービスチェーン
害虫駆除サービス業のモスキートジョーが競合を圧倒できた大きな理由は「環境を大切にする方針」にあったとルー・チャージャー社長は述べています。2018年、287ユニット、年商$57ミリオンでしたが2020年には382ユニット、売上$98ミリオンに伸ばしました。
10位 Wingstop チキン唐揚げチェーン
フランチャイズタイムズジャパンで何度か取り上げてきたブランドです。ほぼチキンウイングのデジタル売上だけで2020年に100億ドル、全体売上は195億ドルです。過去3年間で54%増、店舗数の増加は22%で現在1,538は立派な数字です。しかし、10位に甘んじた結果になりました。成長を少し鈍化させた原因は食材チキンウイングの供給不足によるものです。