アブダビに住み、政府系医療機関の企業管理に携わっていたファーハット氏は、デトロイトへの移住を決めたとき、同時にキャリアの転換も決めました。
2015年、彼女にとって最初のBritish Swim School(ブリティッシュ・スイム・スクール)をオープンさせ、その後、数学塾のMathnasium(マスナジウム)、プールの清掃業Pool Scouts(プール・スカウト)、ホリデー電飾の設置業Wonderly Lights(ワンダリー・ライツ)、不動産マネジメント業のReal Time Property Management(リアルタイム・プロパティ・マネジメント)をオープンさせました。3人の娘の母親である彼女は、娘たちのために最初のフランチャイズを選びました。そしてその後のブランド追加にも、その背景には彼女の私生活とコミュニティのニーズがありました。
「子どもたちには水泳のレッスンが必要でしたが、私が移住したときに住んでいたコミュニティには幼い子供たち向けの良いプログラムがありませんでした」とハーファット氏は言います。数学塾フランチャイズのマスナジウムをオープンさせたときも、コミュニティ内に数学の家庭教師が不足していると気付いたことがきかっけでした。ご近所にプールのメンテナンスをする人がいないと分かった時には、プール・スカウトをオープンしました。冬はプール・スカウトの需要が低いので、屋外電飾フランチャイズのワンダリー・ライツが閑散期を埋めます。
彼女はポッドキャスト「Upside Down Entrepreneurship with Nora Farhat(ノラ・ファーハットのアップサイド・ダウン・アントレプレナー)」で、自身の経験を生かして他のフランチャイジーにアドバイスを提供しています。そのアドバイスのひとつとして、ブランド選定の際にはブランドの安定性と財務実績の調査に加えて、自分のニーズと市場ニーズを考慮するためにも、自分を振り返ることが選択プロセスの鍵となると言います。
ファーハット氏は、仕事と母親業をどのように両立させているのかとよく尋ねられますが、彼女は「両立させていない」と答えます。バランスは問題ではなく、切り替えが重要で、その瞬間ごとにやるべきことに集中しています。彼女は娘たちと一緒にいる必要があるときや学校にいく必要があるときは母親モードになり、同様に、繁忙期などはビジネスを最優先にします。
ファーハット氏は各ブランドの内情を熟知しており、また、自ら重労働を行うことを厭いません。「ビジネスを始めるときに犯す最大のミスは、あらゆるポジションを外注してしまうことだと思います。ビジネスを完全に理解し、高い品質で運営するには、自分がその専門家にならなければならないと私は心から信じています」。
従業員が質問してきたり、さらなるトレーニングが必要になったりしたら、ファーハット氏が自らトレニーングを提供することができ、従業員が成長するにつれて、彼女は手を引けるようになります。そのやりかたで、彼女は5つの異なるフランチャイズをオープンしてきました。
彼女は振り返ります。「あぁ、週に何百時間も働くために、とても儲かる会社員を辞めてしまったのか、と思ったのを覚えていますが、ビジネスオーナーになったことは100%報われました。この道を選んで9年経ち、さまざまなブランドを所有し、この世界に身を置くというのは私にとってとてもワクワクすることです」。
*この記事の全文オリジナルは、Franchise Times(英語版)
Multi-Brand Franchisee Shares Brand Selection Insight をご覧ください。
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