ペッパーランチはこれまでも海外展開に注力してきましたが、アメリカ市場は比較的未開拓のままです。この状況を変える大きな一歩は、B.I.D. Investment Group (B.I.D.)との複数店舗フランチャイズ契約です。この提携により、今後5年間でアリゾナ州フェニックス地域にペッパーランチレストラン10店舗をオープン予定で、1店舗目は2024年後半を目指しています。これは偶然にもペッパーランチ創業30周年と重なります。
1994年設立のペッパーランチは、1995年にフランチャイズを開始しました。シンガポールに複数の店舗を展開し、そこから日本とアジア全域で成長を続けました。創業から25年近く経った2018年、カリフォルニア州アーバインに米国初店舗をオープン。その後18カ月で、当初のマスター開発権を持つオーストラリアのフランチャイジーがさらに4店舗をオープンしました。
2020年、日本のプライベートエクイティJ-Starがペッパーランチを買収し、親会社をホットパレットに改名。米国に目を向けた同社は、ホットパレットアメリカを設立し、カリフォルニア州ローリングヒルズエステーツにオフィスを開設し、2023年にはオイシイグループホールディングスからカリフォルニア州とテキサス州のフランチャイズ権を再取得し、米国で直接フランチャイズを開始しました。
この新たなフランチャイズ展開を先導するのは、これまで30年にわたり米国18州でレストラン開発および設備の開発・製造・販売を行ってきたB.I.D.です。B.I.D.のパートナー、ライアン・ドブソン氏によると、ビジネスパートナーの1人がシンガポールに滞在し、訪れたペッパーランチの大ファンになり、そのレビューを聞いたB.I.D.グループのメンバーたちは、ペッパーランチの米国展開を検討しはじめました。
「現在、米国にはこのようなレストランはありません。これを米国に持ち込み、巨大なアジアブランドの一部となるチャンスに、我々は本当に興味をそそられました」とドブソン氏は語ります。更に、労働力、料理の仕込み、サプライチェーンの困難や逼迫をこれまで目の当たりにしてきたドブソン氏は、ペッパーランチの効率的な運営にも興奮を覚え、決定する上での原動力になったと言います。
レストランでの顧客体験もまた、取引を進めるうえでの自信につながったと彼は続けます。客はテーブルに届いた料理に好みのソースをかけて、熱々のプレートで自ら仕上げするというユニークな食事体験を楽しめます。「これは非常にインスタグラム映えし、非常に親しみやすい製品と体験です」。アリゾナ州フェニックスという土地についてドブソン氏は、「フェニックスはさまざまな味覚のるつぼで、標準的なアリゾナの味覚もありません。また、成長を続ける大都市であり、レストラン市場の成長を後押ししている若い世代は、世界の料理をはるかに受け入れています」。
B.I.D.のCEOトロイ・フーパー氏は、ペッパーランチの米国での新展開に強力なフランチャイズチームを見つけたと話します。「彼らは飲食業界で多様なバックグラウンドがあり、米国内に複数のオフィスを持っており、業界のあらゆる側面に精通しています。彼らは急成長への態勢が整っており、ブランドを引き継ぐのにふさわしい経験を持っています」。フーパー氏はさらに、パートナー選出の際には、ニッチなフランチャイジーに焦点を絞っているといいます。「当社のフランチャイズ パートナー候補の市場規模は、他社よりも小さいです。フランチャイズ加盟者は、3年以内に 5 店舗をオープンできるインフラと能力を備えた、既存の複数店舗運営者でなければなりません」。
典型的なペッパーランチの店舗面積は300平方フィートから2,000平方フィートです。同ブランドは最低5店舗のフランチャイズ契約を締結しており、複数店舗への総投資額は340万~720万ドルの範囲です。
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Japanese QSR Brand Pepper Lunch Heads to Arizona Via Multi-unit Deal をご覧ください。
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