ローカルカルナリーが目指すビジネスモデル、それは1つのキッチンに50ブランドが展開される形だ。自らが「最初のゴーストキッチンフランチャイズ」と呼ぶビジネスがついにスタートする。今月中にフランチャイズ本部を立ち上げるう予定である。
まず、対象顧客となるのは今コロナ禍で大苦戦している飲食店オーナーだ。即ち、全面禁止や制限下にあるイートイン店舗でデリバリー機能に弱い店が主な対象になる。
「初日から利益が増えました。」と語るのは既存のキッチンを使いながらローカルカルナリーを通してデリバリーオンリーを始めたフランコ氏である。
フランコはデリバリーオンリーの店を直営で複数店舗やるプランで1号店をオープンしたのだが、パンデミックの発生後、その考えを変えた。「パンデミック中に思いついたのはフランチャイズのビジネスモデルで事業拡大をしよう、ということでした。」と述べている。フランコ(下の写真)は現在フロリダに3直営店を運営するが、毎日10以上の資料請求が舞い込むそうだ。
ローカルカルナリーではデリバリー専門のユニークな50ブランドを一堂に扱うのが特色のビジネスモデルである。ブランドに含まれるのはThe Chef Burger、Mama Roma、 El Taco Loco、The Green Kitchen、 Dirty Fingers、Yoko Bowl and Chicksなどを1つのキッチンで準備しUber Eats、 Postmates、 Grubhub、 DoorDashなどのデリバリーサービスで宅配する。 ローカルカルナリーはこうしたデリバリーサービスとネットワークを構築しているので、加盟店は割引レートで配達サービスを利用できる。従って、レストラン側に頭痛の種となっている30%コミッションより低いコストで済む。スケールメリットのお陰である。
加盟店になるのは既存レストランオーナーだけではない。飲食の将来はデリバリー主体になるとみる投資家たちも注目している。Ruby Tuesdayの親会社NRD Capitalはデリバリー主体のビジネスモデルとして「ホストキッチン」の立ち上げを発表した。一例として、バーガーチェーンのBurgerFiはデリバリー専門ブランドReef Kitchensを加え事業拡大を図る。
ローカルカルナリーの加盟店が要する初期投資額は$90,800 から $215,700である。マイアミのオペレーションの場合、半年間の売り上げは$125,387、利益は$35,460(利益率28%)、客単価$32と公式発表している(2020年1月〜6月)。何とフランチャイズ契約を結んでから10日後には事業をスタートできる。コロナパンデミックのさなかにあって、このスピード感は大きな魅力だ。